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「オーイ」。大声で叫ぶと、向こう岸からゆっくりと舟がやってきました。舟の後ろにはわずかな航跡が残ります。水面をやさしくなでるようにこちらに向かってくる舟の航跡は、すぐにゆったりとした川の流れの中に消えていきます。いまではすっかり珍しくなった渡し舟です。
旅人たちにとって川は難所であり、商人にとっては重要な交易の道であり、漁師にとっては大切な魚場でした。そこには、様々な舟が使われていました。 |
●取材協力
・揖斐川町歴史民俗資料館
・岐阜市鵜飼観覧船事務所
・岐阜市鵜飼観覧船事務所造船所
・滋賀県立琵琶湖博物館
・長良川漁業協同組合
・松井造船所(滋賀県大津市)
●参考資料
・揖斐川(揖斐郡教育会)
・馬の文化と舟の文化(人文書院)
・川辺の環境民族学(名古屋大学出版会)
・日本の船を復元する―復元するシリーズ4―(学習研究社)
・船―ものと人間の文化史1―(法政大学出版局)
・丸木舟―ものと人間の文化史98―(法政大学出版局)
・丸子船物語(サンライズ出版)
・和船―ものと人間の文化史76-II―(法政大学出版局)
(50音順) |
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