町の財産となっている川と水。いまも町の中心部を流れる川では野菜を洗い、やかんに入れたお茶を冷やすなどの光景が見られます。こうした美しい水は未来にわたり残し受け継いでいかなければなりません。しかし生活習慣の変化などで、川を汚さないようにするにも個人の努力だけでは限界がでてきます。
平成5年から町に下水道を敷設する計画が進められました。一方、町の中心から離れた農村地域では旧厚生省による補助事業として、浄化槽の個人設置が行われていましたが、これでは市街地と農村部で設置費用などにおいて不公平が生じる可能性がありました。そこで、戸別に設置する浄化槽も環境省の制度を利用して、町の負担で設置・管理する「特定地域生活排水処理事業(平成15年度より浄化槽市町村整備推進事業に名称変更)」に取り組むことになりました。つまり、形の上では個人の住宅の土地を町が無償で借用して、町の設備として浄化槽を設置し、町から委託を受けた維持管理会社が浄化槽の点検・清掃を行うのです。これならば、設置や維持管理費用が集合処理に比べ不公平になることはありません。すでに設置してある浄化槽については、住民が町に無償で貸与する形となります。計画では800基の浄化槽を10年間で設置することになっています。
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窒素・リンを除去する浄化槽を設置した家を訪問し、設置後の経過について調査をする八幡町の職員。浄化槽からの放流水は、こんな小さな流れから清流で知られる長良川に流入します。 |
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