普段目にする緑といえば、樹木や草花といった植物が連想されますが、都会の中では、それらの緑のほとんどは人の手によって植えられたものばかりです。都会の中で自然の緑を探し出すのはとても難しそうに思われます。ところが、大都会の中でもコケ植物は自然の緑として簡単に探し出すことができます。
コケ植物が生えているのは土の上だけとは限りません。ブロック塀や木の幹、あるいは建物の屋根などの表面にも生えていることがあります。コケ植物が一般的な草や木といった植物と違うという想像はつきますが、一体、何がどのように違うのでしょうか。
コケ植物のことを昔は木毛と書いていたこともあるようですが、高山などで見かける赤い実をつけるコケモモのように小さな植物の代名詞のように使われる場合があります。また、食虫植物のモウセンゴケやシダ植物のコケシノブのようにコケの名前がつけられていたり、アユが食べる藻類をコケと呼んだりすることがあります。さらに、キノコのことをコケと呼ぶ地域もあり、コケ植物とはどんな植物かということをいっそう分かりにくくしています。
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アスファルトの道やブロック塀の上など、大都会の中でも全く生えていないところを探す方が難しいくらいコケ植物は至る所に生えています。 |
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