水の話
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歴史がつくり出した汚れやすい構造

水質改善が進む綾瀬川

 綾瀬川には源流の起点とされる場所が2カ所あります。そのうちの1カ所は農業用水路の他に、下水処理場の処理水も流れ込んでいます。源流部付近の川幅は狭く水量もわずかで、水は比較的透明です。目を凝らして水中を覗くと小さな魚の姿が見えます。モツゴのようです。
下流へ向かうに従い川幅は広くなり、水量も増えていきます。川の周辺には田園風景が広がります。田植えシーズンになると多くの田んぼに水が張られます。田んぼの横の水路にはあふれんばかりの水が流れ、綾瀬川へと放流されています。田んぼから流れ出した泥で川の水は濁っていますが、所々でカモの泳いでいる姿も見られます。
綾瀬川は川幅いっぱいに水が流れ、水際からそのまま土手が立ち上がり、いわゆる河原の部分がありません。上流部から中流部にかけての綾瀬川は自然のままの姿をした護岸が見られます。ヨシの生えている場所も何カ所もあります。土手の草むらには昆虫もいます。こうした綾瀬川からはワーストワンの川といったイメージはありません。フナ釣りを楽しむ人の姿もよく見られます。大きいものだと30cm近いものを釣り上げることもあるといいます。
昭和30年代から40年代にかけての汚れとは比べものにならないほど綾瀬川の水質は改善されています。それでもまだまだ水質改善は十分とはいえません。行政をはじめ、流域に暮らす多くの人たちによって美しい綾瀬川を復活させる努力が続けられています。


フナ釣りを楽しむ人
田植え時期のためか、綾瀬川は川幅いっぱいに水をたたえて流れています。フナ釣りを楽しむ人の姿もたくさん見られます。


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