小さな能島には水を確保できるような川も井戸もありません。ところが能島の対岸にあたる大島に水場という地名があります。海岸から少し山の中へ入ると、細い流れがありました。瀬戸内海の海城がある島の対岸には、水場という地名があります。おそらく海城の水はこうしたところで確保していたようです。島へは瓶に汲んだ水を船で運んだと思われますが、ケーブルを渡していたのではないかという説もあります。能島にはまだまだ謎の部分がたくさん隠されているようです。しかし調査が進めば、今後いろいろなことが解明されてくるでしょう。
戦国時代が終わり、やがて海賊たちの海城も姿を消していきましたが、城跡はそのまま残されてきました。城跡を守ってきたのは瀬戸の激しい潮流でした。その速い流れは海が汚れることからも守ってきたのです。瀬戸内海の中でも特に風光明媚といわれるこの地域が美しい海であり続けられたのも潮流の恩恵があったからです。そして今、島の人々はこの海の美しさをいつまでも守るために動き出そうとしています。 |
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大島に隣接する大三島には海水の中から真水が湧き出すという「みたらしの水」があります。昔はここに神社があり、神がみそぎをするために清水を湧き出させたといわれています。 |
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