水の話
 
ホタテ養殖技術発祥の地

悪化したサロマ湖の水質
 第1湖口を切り開いたことによって、サロマ湖はホタテという新たな資源を手に入れました。しかし、かつて湖口があった鐺沸の辺りの水はそのまま滞留するようになってしまいました。
全滅したカキの代わりに、戦後になって宮城県の松島から種ガキを仕入れての養殖も行われるようになりました。一時はノリ養殖も行われました。
その一方で、昭和40年代後半からサロマ湖に赤潮がしばしば発生するようになりました。かつて湖口のあった鐺沸辺りは水流の循環が悪くなり、しかも河川からの生活排水の流入によって富栄養化が進んだのです。そこで湖東部の水流を改善するため、昭和53年(1978年)に2つ目の湖口を開削しました。これにより、サロマ湖東部の湖水の循環がよくなり、赤潮の発生回数はかなり少なくなりました。
しかし、最近になりサロマ湖の水が少しずつ悪化しているといわれています。雨後の気温が上昇した時に、赤潮が出現するようです。ただし年に1回程度で、数時間で消えるそうです。最近ではリンなどの栄養塩濃度が少しずつ増えていることが懸念されています。
サロマ湖養殖漁協
サロマ湖の水質を監視するために、サロマ湖養殖漁協が設置している観測ブイ。
(写真:サロマ湖養殖漁業協同組合提供)


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