税金は道路や下水道整備、福祉、教育といった公共のための費用として使われます。税金にはいろいろな種類がありますが、納める先によって国税と地方税に分類されます。地方税には県税と市町村税があり、さらに税金の使途が決まっている目的税と使途を特定しない普通税があります。
森林環境税や水源環境保全税は森林や水源の保全を目的とした事業を行なうための地方税です。つまり、最初から使う目的が明確な税金です。税金を納めるのは森林がある地域に住んでいる人だけではなく、森林の機能を享受している住民です。各県の税額は平均して納税者一人当たり年間1,000円程度のようです。
森林環境税や水源環境保全税で行なうのは、山林機能の回復です。ただ山林にはさまざまな機能があります。荒廃した山林を再生するための間伐、枝打ち、下草刈り、植栽、山林作業を行なうための作業道の整備といったことから土砂崩れ防止対策、水質浄化のための対策など、どれをとっても、短期間で完了できるようなことではありません。 |