海水の塩分濃度は‰(パーミル=1000分の1)という単位で表わされます。海水は通常は32~35‰で、1リットル中に32~35gの塩分が含まれていることを表わしています。水は土の中の様々な塩類を溶かし込みます。そのため、淡水は0‰ではなく0.5‰以下となっています。つまり、塩分濃度が0.5~32‰の範囲にある水が汽水となるのです。
では、河口域の水は海の方から徐々に薄くなっていくのかといえば、必ずしもそうではありません。塩水と真水は簡単には混ざり合わないのです。というのも淡水の方が海水よりも比重が軽いからです。日本海側は干満の差があまりありません。つまり、海から川へ向けて押す力が弱いのです。そのため、海が満潮になってくると真水よりも重い海水は川底を這うようにして川の中へと侵入してきます。河口部分では水面に近い所と川底の方とでは塩分の濃度が異なるのです。太平洋側は干満の差が激しく、川の水を正面から押すようにして潮が満ちてきます。そのため、川と海の水はかき回されるようにして混ざり合う場合が多いとされています。 |
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たとえ小さな川であっても、河口では海水と淡水は何らかの形で混じりあい、汽水域をつくります。汽水域は栄養豊かな場所のため、多くの魚たちが集まり、それをエサとする鳥たちも集まってきます。
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