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現在も作られている井戸用のポンプ。ピストン部分には水に強い栗の木が、弁には牛の革が使われています。(村井産業(株)) |
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井戸が残されている地方へ出かけると、いまも井戸にお供えものをしている家を見かけます。かつては正月になると井戸にも御鏡もちを供え、しめ縄で飾りました。井戸を粗末に扱うということは自らの生活を粗末にすることでした。日本人にとって水は決して湯水のごとく贅沢に使えるものではなかったのです。貴重であったからこそ神聖なものとして扱われていたのです。
家庭で使われていた井戸が次々と姿を消し、家庭で使う井戸を掘る職人さんがほとんどいなくなった今、これから新しく井戸を作るということは、ほとんど不可能なことかも知れません。しかし、水を大切に扱うということは、これからもずっと続けていかなければなりません。
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災害時の水を確保するため、自治体から指定されている協力井戸。 |
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