わずか1年という短い間にも森は姿を変えますが、長い長い地球の歴史から見ても森は常に変化し続けています。地球が誕生して約46億年。最初の生命が誕生したのは約38億年前です。生命は海の中で少しずつ進化を遂げ、いまから4億年前、植物はやっと陸地に進出しました。その植物は藻類の仲間で、シダ植物の祖先となりました。これらの植物は水の中で進化したことからも分かるように、最初のころは水辺でなければ生育できませんでした。なぜならシダ植物は卵子と精子を作る胞子で子孫を残しますが、精子は水の中でしか移動できません。そのため、水辺がなければ陸地の奥深くまで進出することは不可能だったのです。やがて植物は乾燥にも強い種子によって繁殖する方法へと進化します。こうして、まず裸子植物が生まれ、植物は徐々に水辺から離れることができるようになりました。このように、裸子植物は非常に古い歴史を持つ植物ですが、次に出現した、種子を幾重にも被った被子植物によって生育場所を少しずつ奪われていきます。そのために絶滅した種も大変に多いのです。現在、地球上の植物のうち裸子植物は約4%を占めているだけです。
針葉樹とは一般には裸子植物の中の球果目を指していますが、裸子植物全体を針葉樹の仲間とする考え方もあるようです。日本に自生している裸子植物は、球果目に分類される植物の他にはソテツとイチイだけです。街路樹などでもよく見かけるイチョウも裸子植物ですが、外来種です。 |
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同じ針葉樹でも、樹皮は種類によって特徴をもっています。マツのように鱗状に剥がれるもの、ヒノキのように縦に細長く裂けるものなどがあります。そしてヒノキの樹皮を檜皮(ひわだ)といい、これを使って瓦の代わりに葺いた屋根を檜皮ぶきと呼んでいます。 |
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