日本では海水から塩をつくることが常識と思われています。しかし、世界では岩塩から塩を採る国の方が圧倒的に多いのです。岩塩というのは、もともと塩水のあった場所が長い年月を経て干上がり、塩だけが残って岩のように固まったものです。中には何十万年もの長期にわたり海水の流入と蒸発が繰り返され、1,000メートルもの厚さをもった岩塩の層もあるようです。
日本ではイオン交換法による製塩技術が考え出されましたが、外国では、主に地下水から塩分を取り除くためにイオン交換法が使われるようです。世界からみれば、地下に塩分が含まれている地域の方が多いということです。
日本でも、わずかながら岩塩の採れる場所があります。例えば長野県の天竜川支流のさらに支流に塩川という名の川があり、温泉が湧いています。ここの温泉に若干ですが塩分が含まれています。しかし、塩として取り出して利用するほどの量ではないようです。 |
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長さが50センチはある岩塩。外国ではそれほど珍しいものではありません。不純物が混じっていれば一度水に溶かし、塩水だけを天日などで乾かすことによって、きれいな塩にすることができます。 |
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