命の宝庫、琵琶湖ヨシ群落

水の話 No.169 特集 命の宝庫、琵琶湖ヨシ群落 琵琶湖の生態系・水質保全を助けるヨシの可能性

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市民・企業・行政の連携で実現した、源兵衛川の再生

近江八幡市では、八幡堀から西の湖にかけて水郷めぐりを楽しむことができます。川から見るヨシ群落は一段と風情を感じさせます。

琵琶湖と共生するための絶えまない挑戦

 現在の琵琶湖は、飲料水源としての水質はほぼ問題のないレベルとなり、窒素やリンの負荷削減により淡水赤潮発生などの富栄養化問題も改善しつつあります。しかし、よりきれいな水をめざしていく上で、さらに排水発生源の処理を向上させることは、一層の排水負荷軽減が期待できるため、永続的な水環境の改善につながっていくのではないでしょうか。

ヨシ刈りの風景

 琵琶湖は1993年に日本で9番目のラムサール条約湿地として登録され、2008年には西の湖と長命寺川が拡大登録されるなど、国際的にも重要な湿地として位置づけられました。他にも、琵琶湖西南部の近江八幡市の水郷は日本の三大水郷の一つであり、2006年に国の重要文化的景観第一号に選ばれたのをはじめ、2009年に白王・円山地区が「にほんの里100選」に選定されるなど、琵琶湖と琵琶湖を取り巻く環境は国内外から高い関心を寄せられています。これは、滋賀県の人々が琵琶湖という宝物への愛情と責務を抱えながら、琵琶湖との共生を図るための努力を行ってきた結果です。今後もこの豊かな水と緑の自然、雄大な景観と地域に根付く産業や文化を守るための、さらなる挑戦が重ねられていくことでしょう。

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