左:桜川の水源となっている菰池公園。池にはアブラハヤやオイカワなどが見られ、市民の憩いの場となっています。
右:湧水減少と水質悪化によって市内の川から姿を消した三島梅花藻が、佐野美術館所有の湧水池で復元、育成されています。5月~9月頃に可憐な小さな花を見ることができます。
左:雷井戸は、1年を通して湧水が自噴している市内最大の井戸です。かつては田町簡易水道の水源地でしたが、現在は市民の手により大切に管理されています。
中央:現在、三島市全体で取り組んでいる「ガーデンシティみしま」プロジェクト。街のちょっとしたスポットに色とりどりの花が彩りを加えています。
右:JR三島駅前をはじめ、市内にはさまざまな水の仕掛けが設置されています。
三島市 産業振興部部長
宮﨑 眞行 さん
私は、『街中がせせらぎ事業』を7年間担当させていただきました。立ち上がりから携わってきましたが、正直苦労はほとんどありませんでした。それは、三島の人たちには小さな頃から親しんだ水への愛着があり、この事業の意義を共有することができたからです。事業を進めるために、まずは市民に耳を傾けてもらうことが重要です。そのため私たち行政が前面に立つのではなく、同じ意義を共有する市民の口から市民へと語っていただくことで理解を深めました。私たちはコミュニケーションと信頼を第一に心がけ、情報を全て公開し、市民会議やワークショップに時間をかけました。そうして初めて、市民の皆さんにこれは自分たちの事業なのだと受け入れてもらえたと思います。
またこの事業は、多くの賞をいただくことができました。賞という外部からの評価をいただくことで、広く三島市を知っていただくこと、そして何よりも市民自身が街に誇りを持つことを実感できたのではないでしょうか。街づくりに終わりはありません。これからも多くの人に愛される街を、市民と一緒につくっていきたいですね。