魚付林は、決して特殊な林ではありません。虫が集まり、水面に木陰をつくり、落ち葉が水生昆虫のエサとなるような木であればいいのです。つまり、広葉樹で、川の上に葉を繁らせるように枝が張り出している林であればいいのです。ちょうど、ポー川の両岸につくられているような林です。
サケのふ化放流事業より、自然産卵に力を入れた方がいいとの声もあるようです。もちろん、自然の状態の方がすばらしいことは確かですが、日本の川は、サケが遡上したくても障害物が多すぎて不可能です。岸辺には、よほどの上流までいかなければ木のない場所もいっぱいです。水の汚れも、まだまだ気になります。これらのすべての問題について考えていかない限り、本当の意味での自然は取り戻せないのです。 |
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自然の姿そのままのポー川<上>と標津湿原<下>。標津のシベはアイヌのサケを表す稚語とされ、ポー川も、もともとはイチャニポと呼ばれ、サケが産卵のために掘った穴に関係する言葉でした。 |
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